【詰まる】JR四国 自動改札を本格導入【乗客】

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DSCN0540 posted by (C)みーくん

JR四国、高松駅に自動改札設置 - 来夏から

四国には、数年前まで鉄道用の自動改札が一台も無かった。
(というと、四国がえらく田舎に聞こえるが、首都圏だって
自動改札が本格的に導入されたのは平成になってから。)

※話の続きは長文なので「続きを読む」を押してみよう。

それが、数年前に松山の伊予鉄が四国で始めて自動改札を
導入し、それに続いてかどうかは分からないが
ごく最近香川の琴電も自動改札を設置された。
(ただし主要駅にICカード専用のがあるのみ)

公営交通(高知の市電)を除く四国にあるすべての私鉄が
何らかの形で自動改札を部分的に導入しているのに
四国で一番幅を利かせているはずのJR四国
いまだに自動改札を1台も導入していなかった。

そのおかげで、JR四国の駅にあるみどりの窓口
自由席特急券券売機で購入した新幹線の切符は
一昨年ぐらいまではきっぷの裏が白く、
新大阪駅や東京駅の自動改札を突破できなかった。
なので、新幹線の改札口で
自動改札機を通らずに有人改札を通ってる人の
8割ぐらい?は四国の人だったのかもしれない。
岡山駅の新幹線乗換え口が自動改札になったときに
四国で発券された新幹線の切符もやっと自動改札を
通れるようになった。)

よく「都会の駅の自動改札で詰まってる人は大抵田舎から
   遊びに来たり住み始めたばかりの人だ」
と言われるが、都会の駅の自動改札で詰まる人達も
半分ぐらいは四国出身の人だったんじゃないかと思う。
とにかく四国の人は「機械の中に切符を差し込む」
ということに慣れてない人ばかり。
四国でおなじみの有人改札や切符を車掌が受け取る
無人駅なら、切符を差し出すだけですべてやってくれるのに。

自分も、今でこそ首都圏に住んでるので
Suicaでスムーズにタッチ&ゴーだが、
まだそんなにしょっちゅう東京や大阪へ遊びに行ってない頃に
都会に行って地下鉄の駅とかで自動改札に遭遇すると、
自然とドキドキして自動改札をくぐるのに
覚悟が必要な時期があった。
案の定切符がしっかりと差し込めてなく自動改札の
扉が閉まってしまうことがよくあって、
その度に都会の人たちから浴びせかけられる
無言の冷たい視線にじっと耐えてきた。

小さい頃からの生粋の香川県人の友達がいるが、
その人は東京の地下鉄に乗って千代田線の
国会議事堂前駅で改札を出ようとしたときに、
何を間違ったか自動改札に入れた
東京メトロ線一日乗車券」がビリビリに破れた
状態で出てきたことがあったらしい。
自動改札が原因だとは断定できないが、
自動改札を恐れるな四国の人を震え上がらせる出来事だろう。

四国民と、自動改札。
私鉄ではぼちぼち導入されているものの
絶対的に設置数が少ないのでお目にかかることは
少なかった自動改札。
しかし、あれだけコスト的な面から自動改札導入を
真っ向から否定していたJR四国が、ついに自動改札導入を
高知駅の駅舎改修と同時に導入すると発表されたのが
ちょっと前のこと。
あのときは、あまり話題にならなかったが、今週になって
高松駅にも自動改札を導入する予定があると発表された。
JR四国管内の駅では乗降客数トップの駅なのに
2001年に駅舎が改修された際も有人改札を貫き、
そのときはもう一生JR四国には自動改札は
導入されないのかと絶望的な意見が出ていた。

今まで有人改札が当たり前だったJRに突如
登場するであろう自動改札。
いきなりの設置で利用客は混乱しないのだろうか。
自動改札に不慣れな人が大量に
自動改札に詰まったり、機械に不慣れなお年寄りの人が
自動改札を前にして「どう通ったらよいものか…」
と首をかしげたりと、利用客が混乱すると思うので
導入してしばらくは必ず説明のための駅員さんを
自動改札の前に大量に配置しておかないと、
後々大問題になると思う。

現にPASMO導入でJRと地下鉄の間に中間改札ができた
西船橋駅では、中間改札を設置した初日から
清算方法などで混乱し、怒号と罵声の嵐だったらしい。
それを教訓に西船橋駅の中間改札には
いまだに拡声器を持った青いシャツを着ている
駅係員の人が懇切丁寧に運賃の清算方法などを
教えている状態。自動改札には慣れている
首都圏の人すら混乱するときがあるのに、
自動改札に慣れていない四国ならなおさら。

ところで、岡山からの快速「マリンライナー」や
朝ラッシュ時の予讃線の普通電車が到着した時には
ホームから外へ出ようとする乗客が有人改札へ殺到し
ちょっとした混雑が起きていた。
だが、有人改札のメリットは混雑時の処理速度である。
改札外から改札内に入るには駅員さんがスタンプを
押すので処理に時間がかかるが、その逆の場合、
すなわち改札内から改札外へ出る場合は
駅員さんはただ単に切符を受け取るだけ。
いったん機械に通す自動改札と違い
システムが単純なので故障や前途の「詰まる人」
も出ず、スムーズに人が流れるというわけ。

ただし、このまま有人改札を貫いていると
人件費が永久に必要なのはもちろん、
(自動改札だって保守費用が必要だが)
最近の鉄道会社のトレンドである
「乗車券・定期券のICカード化」も不可能である。
JR東海の「TOICAJR北海道の「Kitaca」に続いて
JR九州ICカード発行を具体的に検討しており
名前こそ決まってないが導入時期や仕様などは
もうすでに決定している状態なのに、
JR四国に至ってはICカードを発行するという
計画こそあるものの具体的な導入時期などは
まだ決まっておらず「計画倒れ」になる
可能性すらあった。

それが今回の自動改札機導入という決定で
ICカード化の計画が一気に具体化すると思う。
新しく導入する自動改札機にICカード
リーダーが元から設置されていればの話だが。
元から設置されてさえすれば、
後はソフトウェアを書き換えるだけで
ICカード対応の自動改札に早替わり。

鉄道乗車券をICカード化すれば、
利用者がカードに金額をチャージという形で
鉄道を利用するにせよしないにせよ
1,000円単位でバリバリお金を落としてくれるので
会社の資金繰りもよくなるし
利用者にとっても今まで小銭を出して切符を
買っていたものを、キャッシュレスで
鉄道に乗れるので今までよりも気軽に
鉄道に乗れる環境になると思う。

過疎化で旅客鉄道会社6社の中でも
特に経営が厳しいJR四国だが、
自動改札+ICカード乗車券のコンボを
この際思い切って導入すれば
経営に多少余裕が出てくると思うんだが、
どんなもんでしょうか?JR四国さん。