【見た】男はつらいよ 寅次郎真実一路
男はつらいよ 寅次郎真実一路 (1984) 渥美清 松竹 NHK-BS2 男はつらいよ48作一挙放送より |
東京から少し離れた郊外に小奇麗なマイホームを持ち、
朝になると満員電車に飛び乗って都心の一流企業で
猛烈に働く頑張る、これぞ80年代といった感じのサラリーマンと
上野の飲み屋で意気投合した寅さんだったが、
あまりの忙しさにサラリーマンがノイローゼになってしまい、
行方不明に。そのサラリーマンの妻と微妙な関係になる
寅さんであったが・・・・
猛烈に働くサラリーマンを見て
「これまたステレオタイプのバブル世代だなぁ」と感心。
あんな喧騒の中を毎日通勤して、上司からハッパをかけられながら
毎日12時間も労働してれば、そりゃあノイローゼにもなるわ。
男はやっぱりつらいね。
この映画の中で印象に残ったシーンがある。
途中寅さんが上野に飲みに行くシーンがあって、
そこで散々飲んだ後手持ちが無いことが分かった寅さん。
夜遅くにも関わらず、落ち着いた態度で柴又のとらやに
電話を掛ける寅さんであった。
「おっ、さくらか。ちょいと今から上野まで幾らか
持ってきてくれ。飲み屋で金が払えねぇんだ」
そこで釘を刺すさくら。
「ばかねぇ!こんな遅くに上野でお酒飲んだ代金なんか
持っていけないわよ!お兄ちゃんが悪いんでしょ!」
ガチャリと切れる電話。しょうがねぇなぁと言う顔の寅さん。
普段から兄の尻拭いに世話を焼いているさくらタンだが、
今度ばかりはいよいよ救いようが無いと思ったのだろう。
あっ、あとそれと。
上で述べた行方不明になった夫を探すために旅に出る妻が
出かける前に交わす電話の内容が面白かった。
「ええ、これから鹿児島に行ってきます。
羽田発○時のTDAです。はい、それじゃあ。」
TDA?高松第一航空の略か?
なんて思っていると、出ましたよ。
「東亜国内航空」と大きく書いたエアバスA300が。
航空ヲタにも優しい山田洋次監督。