【見た】ファンシイダンス


坊主って儲かるのか?

・ファンシイダンス
(1989)(大映)
KSB瀬戸内海放送 深夜の映画より

住職となって実家の寺を継ぐために、山奥の寺で
厳しい修行を受けるハメになった大学生をコミカルに描いた映画。
「シティーボーイ」や「DCブランド」などの
今聞くとかなり恥ずかしい80年代ワードが
劇中かなり出てくるのでそのへんも要チェック。

Shall we Dance?」でおなじみの周防正行監督が
初めて撮った長編映画だとか。
周防正行監督は日活ロマンポルノ出身だと言うことも
 今回調べてみて初めて知った。)

映画を見る前から予想していた通り、お寺の修行は半端なく厳しい。
「あれじゃあ住職になりたがる人も減るぜ!」
そんな事を考慮してか、最近では住職になりたい人のための
通信教育なるものもあるらしい。
それだと厳しい修行も、文字通り髪を坊主にすることも無いとか。
そもそも「住職」と言う職業は特に資格が要るものでもなく、
宗派による認定制度なども無いため、
「住職になるための知識があると自分で思ったら
 勝手に住職の名を名乗って良し」と言う職業。
某blogで「どこのアホが坊主になるための通信教育を
受ける奴が居るんだか」なんて言う痛烈な意見もあった。

ところで、エンドロールの中にある「協力」の部分を見ていると
「月刊住職」なる雑誌がクレジットされていた。
あまりにも香ばしい雑誌名なのでぐぐってみる。
確かにあった、月刊住職。
(現在は「寺門興隆」と言う雑誌名に変わっている)
-仏教界ならびに全宗派すべての住職・寺族のための
最も信頼できる実用実務月刊情報誌

と言うキャッチコピーがついているこの雑誌。
ここ1年の雑誌の内容を少し覗いてみると・・・

・一日約90人も自殺する世に僧侶は何ができるか
・寺に持ち込まれる心霊写真とされる写真の見方
個人情報保護法で住職は何に注意するべきか
・宮大工の緊急報告!寺院建築の手抜きを防ぐ対策
・別冊付録 「お説教のタネ本」

一見仏の世界に身を捧げているように見える住職も
実は個人情報保護など時代の流れにうまく乗っている。
そして極めつけは「お説教のタネ本」
日頃、檀家さんにいい話をしているように見える住職も
実は「ネタ切れの悪夢」と日々戦っている事を今回知り、
住職と言う職業を思いきり身近にしてくれるきっかけを
この映画は与えてくれたと思った。

余談だけど、上にある画像。
この間、近所の「はな○うどん」で昼飯を食ったときの話。
この店には、各テーブルに「ご意見をお寄せ下さい」みたいな
感じで、アンケート用紙が入った筒が置いてあるんだけど、
自分が座ったテーブルのアンケート用紙入れに入っていた
筆記用具が、この映画のノベルティグッズと思われる
HBの鉛筆だった。どのようなルートを通ってこの場にあるかは
よく分からないが、妙に感動したので
すかさず携帯のカメラで証拠をパチリ。