【見た】トラ・トラ・トラ!

トラ トラ トラ!トラ トラ トラ!
TORA! TORA! TORA!
(1970)
ジェイソン・ロバーズ
20世紀フォックス

NHK-BS2 衛星映画劇場より

5-6年前に、ディズニーが日本軍の真珠湾奇襲を題材に
パールハーバー」って言う映画を製作したけど、
本来奇襲した側のはずの日本軍がアメリカ軍にこてんぱんに
やられると言うストーリーで、お世辞にも事実とは・・・
エンターテイメントとして割り切って見ると良い映画なんだけどね。
フェイス・ヒルが歌う主題歌もヒットしたし。
まあ「USA! USA! USA!」系の映画だったね。

それに対して、この映画は日米合作。
日本側の監督はあの深作欣次氏が担当している。
そういえばクリント・イーストウッド
硫黄島を題材に今度映画を撮るらしいね。少し期待。

上に述べたパール・ハーバーでは、前半が男女の
ラブストーリーで、後半何の説明も無くいきなり
日本軍が襲ってきたけど、この映画では
日米開戦に至るまでが丹念に描かれている。
開戦直前にワシントンの日本大使館
「機密書類をすべて廃棄せよ」旨の暗号電文が送られていたり
その暗号電文を日本大使館より先にアメリカ政府が解読していたり。
本来フィリピンが攻撃される可能性が高いと予想されていたので
真珠湾が攻撃されるとは全く想定に無かった事も分かった。

それに、日本人とアメリカ人の温度差が垣間見れるシーンもあった。
複雑な表情で日本軍の航空母艦から出撃した戦闘機。
真珠湾の米軍基地に近づき攻撃態勢に入るが、
近づいてくる戦闘機を見たアメリカ兵の反応は
「あんなに低空で飛ぶなんて規則違反だ!後で上官に・・・」
その飛行機が基地に爆弾を落とした時にはもう後の祭り。
唖然と口を開けてポカーンとする士官たち。

色々勉強になった。

あ、あとそれと。
どうやったあんなド迫力の映像を撮り上げたんだろうね。
1970年といえば当然CGは無く特撮の時代だろうから、
ある程度は特撮でフォローできるが、真珠湾へ向けて
航空母艦から続々と出撃する日本軍の戦闘機や、
ハワイ上空でドッグファイトを繰り広げる戦闘機たちは
どう見ても本物の飛行機を飛ばしたようにしか見えない。